会計基準最新情報

国際会計基準審議会は、退職給付会計基準(IAS19:従業員給付)を改定しました。(6/17)

主な改正内容は、6月2日にご案内の通りです。
1.積立状況の即時認識(遅延認識の廃止)
   確定給付債務(DBO)と年金資産の差額をB/Sで認識  


2.退職給付費用の区分
   債務および資産の変動すべてを包括利益計算書で即時認識
   (1)勤務費用:損益計算書で認識
    ・現在勤務費用、過去勤務費用、縮小損益、清算損益
   (2)純利息費用:損益計算書で認識
    ・未積立債務の利息(期中の増減を考慮する)
    ※したがって期待運用収益率=割引率となる
   (3)再測定費用:その他包括利益で認識
    ・確定給付債務(DBO)から発生する数理計算上の差異
    ・純利息費用に含まれる運用収益以外の年金資産の運用損益
    ※運用損益から資産管理費用と債務測定に織り込まれていない税金を控除する。

3.開示の強化
   (1)確定給付制度の特性
    ・退職給付制度の特性(算定式、法制、ガバナンス)
    ・リスク
    ・制度変更、制度の縮小や清算の内容
   (2)財務諸表に計上した数値の説明
    ・積立状況の詳細と一年間の変動
    ・積立金の内訳
    ・主要な基礎率
   (3)将来キャッシュフローの金額、タイミング、不確実性
    ・主要な基礎率の感応度分析(結果および手法)
    ・年金ALMなどリスク管理の手法
    ・将来キャッシュフロー(積立方法、翌年度の掛金、成熟度合)

改正基準の適用時期は2013年1月1日以降、早期適用も認められます。
 

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