政府は、社会保障・税一体改革に関する社会保障部分の素案骨子を固めました。(2011/12/20)
主な内容は以下の通り。
1.平成24年度からの実施を目指すもの
・基礎年金国庫負担1/2の恒久化
消費税の引上げにより、国庫負担1/2の恒久化を図り、平成24年度から消費税引上げ
年度までについても消費税引上げによる財源を活用する。
・物価スライド特例分の解消
過去マイナスの物価スライドを行わなかったことにより、年金額が2.5%高くなってい
る部分について、平成24年度から3年間かけて年金額の引下げにより解消を図る。
2.早期に実施を目指すもの
・産休期間中の年金保険料を免除し、給付には反映させる。
3.消費税引上げ年度から実施を目指すもの
・最低保障機能の強化
(低所得者への基礎年金の加算、障害・遺族基礎年金への加算)
・受給資格取得期間の短縮
25年⇒10年
・高所得者の年金給付見直し
高所得者の基礎年金(国庫負担相当分)について、給付を調整する。
4.平成24年通常国会への法案提出に向けて、引き続き検討を行うもの
・短時間労働者の厚生年金適用
・被用者年金の一元化
(保険料と給付水準を厚生年金に統一するだけのもの)
5.引き続き検討を行うもの
・第3号被保険者制度の見直し
・マクロ経済スライドの見直し
(デフレ経済下で機能していない現在の仕組みの見直し)
・在職老齢年金の見直し
(就労抑制との指摘のある60歳代前半の現行方式の見直し)
・標準報酬上限の見直し
(健康保険制度を参考に見直し)
6.中長期的課題とされたもの
・支給開始年齢の引上げ
7.その他(今後、議論を進め、平成25年に法案提出)
・新年金制度の創設
所得比例年金(社会保険方式で保険料15%)+最低保障年金(税方式)
を創設し、全ての受給者が7万円程度受給できる仕組みを創設する。