確定給付企業年金、厚生年金基金の財政運営の見直しに関する意見募集を開始(2011/10/6)
厚生労働省は、確定給付企業年金、厚生年金基金の財政運営の見直しに関する意見募集を開始した。意見募集は10月21日まで。なお、7月14日にも意見募集を行っているが、今回の意見募集はそれを修正および追加するもの。
主な内容は以下の通り。
1.掛金引上げの猶予措置(DB、厚生年金基金)
平成24年4月1日以降、必要な、掛金引上げを平成25年4月1日まで猶予できることとする。(指定基金を除く)
2.予定利率引上げによる不足金処理の特例(厚生年金基金)
平成25年4月1日までに、予定利率の引下げおよび給付設計の変更を行う規約変更を行う場合、計算基準日における不足金の解消による掛金引上げを留保する。
3.最低責任準備金調整額算定方法の見直し(厚生年金基金)
4.非継続基準抵触時の特例掛金算定における資産の見直し(DB、厚生年金基金)
掛金計算時の資産額を時価資産のみとし、数理的評価額は使用できないこととする。
5.積立水準の回復計画の見直し(DB、厚生年金基金)
予測における前提は以下の通りとする。
・最低責任準備金利率:厚生年金本体の予定利率を下回らない
・運用利回り:過去5年間の運用実績平均または最低積立基準額算定利率のうちいずれか大きい率
・加入者数:過去5年間の実績を使用して見込む
なお、7月14日付け意見募集で廃止とされていた回復計画による積立水準の回復については、平成28年度の財政検証まで使用できることとする。
6.非継続基準による積立水準の引上げスケジュールの検討(DB、厚生年金基金)
平成24年度からの非継続基準による掛金引上げスケジュールについては、必要に応じて措置を講じていく。
7.指定基金健全化計画承認基準の見直し(厚生年金基金)
承認基準を明確化するとともに添付書類等の簡素化を図る。