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米国、企業年金の積立基準を緩和(12/23/2008)
2008年12月23日、ブッシュ大統領はWorker,Retiree,and Employer Recovery Act of 2008(WRERA)に署名しました。
これは金融危機により年金財政が厳しくなっている中、2006年年金保護法で定めた最低積立要件の緩和等を行うものです。
○給付建て制度の最低積立要件緩和
2006年年金保護法では、最低積立要件が以下のように定められており、これに該当した場合100%との差額を7年間で積み立てる必要がありました。
【2008年92%、2009年94%、2010年96%、2011年以降:100%】
WRERAでは、不足金の解消を100%との差額ではなく、最低積立要件との差額に緩和します。
具体的には、2008年の積立水準が91%だったとすると、9%の積立不足を解消する必要がありましたが、最低積立要件の92%との差額1%との差額を7年間で解消し、その後も各年の最低積立要件に対して不足を解消していきます。
<コメント>苦しいのは日本の企業年金も同様ですが、国内では既にこれに近い措置として平成24年までの最低積立基準の緩和措置が実施されています。(更なる規制緩和も要望されてはおりますが)